美容室で育ちました

美容室で育ちました

正月に帰省して、久しぶりに母の顔を見て、手料理もいただきました。

僕はこの母が60年以上、営んでいる美容室が子供の頃は好きでした。子供の頃はと書きますが、今でもタイミングがあえば、カット&シャンプーをしてもらいながら、近況の交換話に花を咲かせます。

元々は母の姉と始めた美容室で関西の地方都市の古い町と新興住宅地の境のような地区にあり、子供の頃は家が横にあり、ドア一つで美容室とつながっていた。その母の姉は公務員となり、美容室を母に任せて、それから60年ぐらい経っているのだと思う。

さて、僕の小学生の低学年までは幼稚園や学校から帰ってくると、母のいる仕事場に顔を出して、お客さんたちに可愛がってもらった記憶がある。たまには着付けの手伝いと言って、美容室が忙しい時にはスタッフさん達も手が離せず、母の横で、帯を引っ張ったり、着付けの時に使う襦袢や薄いタオル(晒かも?)を取りに行ったりもした。もっと忙しい特にはタオルの洗濯や店の掃き掃除などもした記憶がある。

小さな子供はお客さん達から声をたくさんかけてもらい、そのお客さんたちが綺麗になっていく様子や、何より楽しそうな顔を見るのが好きだった。お客さん達やスタッフさんの会話にはほとんどついていけなかったが、美容室にある芸能誌などの話題ならある程度は分かったし、近所話は分かったようなフリをしていたかもしれない。半公的な場である美容室は女性たちのサロン(=そういえば、店名にはビューティーサロン=美容室と冠していた)で、悪口っぽい話は余り無く、もしそのような話が出そうなら、先輩のような女性がたしなめていたり、話題を上手く変えていたような気がする。

そして、60年以上が経った今でも、母のLINEや携帯に電話予約が入ったら、店を開けたり、店に来れないような高齢のお客様には自転車に散髪道具を入れて、ご自宅訪問で髪の毛の手入れをしてあげるようだ。80歳過ぎのLINE予約!

その母からビジネスを始めて直ぐぐらいに、一度このように言われた。

「えーか(関西弁なんで)、お客さんを喜ばせて、それをずーと続けることを商売っていうんやで。例に牛の涎(よだれ)と同じや」美容にヨダレは・・・(笑)。

改めて新年に、GAコスメティックスの「GA」にはGoodness Aigingと定義づけし直した。それは「良い年齢を重ねていただくに」Goodness とすることにより、「親切な」という思いを付け加えたかったので。

写真は今でも続く、母のビューティーサロン。見習います!

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